新しい機会 〜ドラッカーの365の金言

 経済のグローバル化は日本の産業にも大きな変化が現れる。例えば、観光業を例にとってみよう。かつては企業の旅行がターゲットであったが、いまや社員旅行に依存していた熱海は斜陽である。
 では国内旅行に芽がないかといえば、未開拓なマーケットがある。それは外国人旅行者である。中国が購買力をつけることになると、中国人の観光客が日本を訪れるようになり、日本で買い物をする。店員は中国語をしゃべる必要がでてくるし、中国の慣習を理解した店の方が、好感度が高くなる。
 中国のみならず、往来が多くなることで大勢の外国人が日本を訪れる。ビジネスマンたちは、ワンランク上の日本を楽しみたくなる。そこで、歌舞伎や伝統芸能、一流店での食事を提供するツアーは受けるのではないか。
 時代に流れを詠めば、新しいビジネスは次々におこせそうだ。
 

ドラッカーの365の金言

 今日で1ヶ月がすぎたわけだが、元旦の一年の計が12分の1進んだかははなはだ疑問である。思えばこの1ヶ月はライブドアショックにまつわる株価の動向に一喜一憂しており、なんらの成果を残していないことに気づけた。
 そこで、年初に購入したドラッカーの365の金言を中心に1ヶ月をすごしてみたい。

 さて、今日のテーマは「歴史の峠」である。今おこっている100年に1回の世界観の変化をどう捕らえるかはそれぞれであろうが、私は効率主義の終焉と予想する。有限な時間を効率的に使用して、効率的に儲けて、といったことが究極に達してしまい、残ったもののむなしさに気づくのではないか。効率性は目的ではなく手段なのであるが、今の世の中はこれが目的化されていないか。これから人生目的は、気持ちをいかに充足させるかが問われる時代になるのである。マズローの欲求充足でいえば、自己実現欲求の満足を求めることにスポットライトがあたるものと予測する。トヨタのレクサス戦略はその表れと感じる。

[株式投資]今年は輸出企業で勝負

 2006年の株式市場も好調が予想される。失われた10年を経て企業業績はリストラ効果もあり好調で、設備投資も期待できる。また雇用も好転し、賃金も期待できるから個人消費も堅調そうだ。日本の経済はバラ色に見える。

 また、需給関係も良い。個人の資産が投資信託の形で株式市場に流入しそうだ。郵政公社の投信販売もその一助になるそうだ。

 ただし、リスクもある。アメリカ経済の変調がその一つ。アメリカの地価の鎮静化は収入より借金の多い家計部門を直撃するであろう。自動車産業のように競争に負けそうな業種もある。

 2番目は円高リスク。日銀のゼロ金利解除は為替を円高に誘導し、1ドル100円割れもありうるだろう。こうなると輸出企業は苦しいだろう。

 しかし、日本の企業が好調なのは国内の営業利益のみならず、海外で利益を出す体質に変化したことが大きいと思う。トヨタが好調なのも、日本の損益ではなく海外の利益拡大によるところが大きい。また、海外といってもアメリカだけではない。為替リスクといっても、新興国の通貨は含むであろうから、以前ほどのドル安の影響はないだろう。

 というわけで、今年は輸出企業に注目していきたいと思う。

ドラッカー365の金言

ドラッカーの365日の金言を部長に勧められて買ってみた。難解といわれて覚悟はしたものの難しそうだ。書名のとおり1日1テーマで1ページだから読むことはできそうだ。しかし、毎日宿題が書かれており、これを実行すると最低1日1時間はかかるだろう。

 ためしに、1月2日の「すでにおこった未来の確認」をやってみた。途中までで1時間以上かかってしまった。それぞれの課題をこなすことは無理なので。毎日読むことと、1週間分の課題のうち1日は取り組むことを今年の目標としたい。

ゴルフ場の活況

珍しくゴルフをした。12月で遅い時間のスタートであったので、おやという感じがしたが、予約がとれず、無理にお願いしたとのこと。詳しく聞けば、昨年に比べ今年は格段にゴルフ場の予約が難しくなっているそうだ。

ゴルフの活況は株価上昇と関係がありそうだ。そもそも、男性の消費は株価と関係があると言われる。日本人のリクス資産保有高はアメリカなどに比べて低いので、直接の関係はないのかもしれない。ただ、このところ、景気がよく企業業績好調であり、人手不足も発生しており、残業時間も延びている。企業業績好調はボーナスを押し上げるから、むしろ、景気回復が株価上昇やゴルフ活況を誘発しているのであろう。

建築基準法違反の建物

11月下旬から姉歯建築士の構造計算の偽造が問題となっている。耐震構造が偽造されている物件を買った方々はまさに詐欺にあった被害者であり、心からお気の毒に思う。

しかし、建築基準法違反だからといって、すぐに取り壊せというのは論理の飛躍ではないか。例えば、実家のとなりの家は建築確認後に増築しているから、容積率建築基準法違反であるが、取り壊すことを請求できるのであろうか。
また、倒壊の危険があるといっても。倒壊する差し迫った危険があるわけではない。これを、周りの住民にも被害が及ぶかもしれないから、取り壊しができるのであろうか。耐震性は様々な角度から検討すべきである。例えば,地盤が軟らかい土地や断層が走っている土地はどんな構造の建物を建てても、地震のときの損壊の危険が高くなる。また、古い建物の耐震性は保証されているのか。

姉歯氏の偽造は刑事処罰すべきであるし、建物の販売主は瑕疵担保責任を負わせるべきだとは思う。しかし、ヒューザーに賠償責任を負わせても、到底履行できない。どのような形で購入者を守ることができるかといえば、現在所有しているマンションを有意義に使わせることではないだろうか。勿論、瑕疵があるので資産価値は減少しているだろう。しかし、雨露をしのげ当面の居住は可能なのだから、震災リスクがある物件として居住を認めるのもよいのではないか。耐震性に問題のある物件は山のようにあるのだから。

モチベーション

 今週のガイアの夜明けではオフィスの改革がテーマとなっていた。快適なオフィスが社員のモチベーションをアップさせ、生産性を向上させるという。仕事環境に気をかけなかったことはうかつではあるが、私もマネージメントをする上で、メンバーのモチベーションをいかに向上させるかを常に気にかけている。また、企業家といわれる経営者はみなモチベーションを考慮した判断をしている。
 しかし、私の上司たちは、優秀な社員はみずからモチベーションをアップさせる能力があるものと信じており、この点の考慮がかけている。プロの選手であっても、応援により実力以上の力を発揮することを考えると、やはりモチベーションは効率性を考える上で無視できない存在と思う。
 「モチベーション」を考慮した人事もできない人たちに、いかにこのことを教えるかがこれからの課題である。