ダ・ヴィンチコードを見た感想

昨日、映画ダ・ヴィンチコードを近くの映画館へ見に行った。平日の朝一なのでギリギリに行っても間に合うと思いきや、大誤算。水曜日ということですでに満席で、立ち見覚悟でかろうじて席につけた。

この映画の感想を一言で書けば「ミステリアス」の一語であろう。

キリスト教や世界歴史の予備知識が多少必要な上に、展開が速いので話についていくのは大変であるが、十分理解できなくても、それなりに見ている人を次の目的地につれていってくれる。丁度フランスの古城のツアーにフランスの歴史を知らずに参加しても、それなりに楽しめて、無事にパリに戻ってこられるように、この映画は添乗員の説明が短いパッケージツアーなのである。

また、この映画は何かを説明しているわけではないのに、この映画を見ることで理解できることが幾つかあることだ。トム・ハンクスなどの関係者のカンヌ映画祭での発言は事前には理解できなかったし、TIMEのOPUS DEIの記事も意味不明であったが、見たあとは理解できるようになった。秘密結社の知識がないとこの映画が理解できないというより、この映画を見ると秘密結社の書物を読むことができるようになるというのが真実であろう。

最後にこの映画は単なるサスペンス映画なのかもしれないが、何か真理を語る部分がある気がしてならない。キリストが人間か神かという論争ではない。「信じる」ことの意義を考えさせる映画ではないかと感じたのは私だけであろうか。

アクションシーンや特撮を求める方には向かないが、知的好奇心が高い方にはお勧めであると思う。